ヘアカラーしたけどアッシュの色がキレイに出ない。。。
みなさんは今までヘアカラーでアッシュ系に染めたことはありますか?
アッシュ系特有の透明感。外国人風のくすんだ色味。
僕のお店でも
『赤みのでない、キレイなアッシュにしたい!』と、いうのはとてもよく頂くオーダーです。
しかし、よくご新規のお客様のカウンセリングをとっていると
『アッシュって言ったのにアッシュにならなかった』
『アッシュにしてと言ったら緑色になっちゃった』
といった声をいただくこともしばしば。。。
なので今回はきれいなアッシュ系のヘアカラーにするためのポイントを説明していきます
そもそもアッシュ系って何色?
画像を見てもらうとお分かりだと思いますが
アッシュというのは直球でいうと青です
青の色味をしっかり濃く入れてあげると
このようなヘアカラーの色味になります
意外と知らない綺麗なヘアカラーを実現する秘訣
まず綺麗なヘアカラーを実現するにはアンダートーンが重要です。
アンダートーンとは
アンダートーン=ヘアカラーをする前の髪色
です。
例えばカラーをしたことのない黒髪の人と、カラーを何度も繰り返し元々髪色の明るい人に同じカラー剤を使ったとします。
すると、仕上がりの髪色には大きな差が出てしまいます
なぜなのか?
イメージで言うと、真っ白な画用紙と真っ黒な画用紙に絵の具で色を塗っても、色の見え方は全然違いますよね?
つまり元の髪の毛が明るい方がカラー剤の色味がそのままきれいに表現されるということです!
ヘアカラーの仕上がり=アンダートーン+カラー剤の色味
これを頭に入れておくことが自分の理想とするヘアカラーに近づく第一歩です
アッシュ系に近づくために色のお勉強
さて、理想のヘアカラーに近づくには
カラーをする前の状態が大事ということが分かったところで、
『じゃあかわいいアッシュ系のヘアカラーにするにはどうすればいいの?!』
というところに戻りましょう( ´ ▽ ` )ノ
アッシュ=青
元の髪色が暗いときれいに色味が見えない
のであれば
明るくした髪にアッシュ系のカラー剤を塗ればいいんじゃないの?
となるのですが、これは
半分正解で半分外れです。
先ほどの画用紙の話
確かに白の画用紙と黒の画用紙だとしろの画用紙の方が絵の具のそのままの色がきれいに見えます
これをヘアカラーに置き換えると
『明るい髪の毛(白い画用紙)の方が暗い髪の毛(黒い画用紙)よりヘアカラー(絵の具)の色がきれいに見えます』
となります。
ここまでは正しいのですがこれは髪の毛の明るさの話です。
アッシュ系をきれいに見せようとすると、ここに色味が加わってきます
これは色相環と言って色の関係性を表した図になります。
例えば青に紫を混ぜると間にある青紫になりますよ
といった図です。
さらにこの図の反対側にある色を補色といい
混ぜるとお互いの色を打ち消しあうという関係になります。
さてここで日本人の髪についても少しお勉強していきましょう。
日本人の髪の毛は元々黒髪です。
これは髪の毛の中にメラニンという色素があることにより黒髪に見えます。さらにメラニンには2種類があります
①ユーメラニン(黒〜濃い褐色、青み、壊れやすい)
②フェオメラニン(黄〜赤茶色、赤み、壊れにくい)
日本人はユーメラニンをたくさん持っているので髪色が暗く
欧米人はフェオメラニンをたくさんもっているので髪色が明るいかたが多くなります
それがカラー剤を塗った時にメラニンが分解され髪の毛が明るくなります
(↑この辺は難しいので流し見しましょうw)
わかりやすく言うと
日本人の髪の内部には暗ーい色素がつまっている。
↓
カラー剤を塗るとその色素を壊して髪が明るくなる
↓
そこにカラー剤が発色する
↓
ヘアカラーの完成
となります。
そして髪の毛の中には青→赤→黄の色素が存在しており、この順番で壊れやすくなります。
つまり髪を少し明るくしようとすると青の色素が壊れていき、赤、黄の色素はまだまだ壊れず髪の中に残った状態となります。
そこに青の色素(アッシュ系のヘアカラー)を入れてもあまり意味がないことは想像できるかと思います。
なのでまずは髪を赤みが削れる程度まで明るくすることがアッシュ系のヘアカラーをきれいに見せる第一歩です。
黒髪から1日でやろうとブリーチをしたり、かなり明るめのカラー剤で、しっかり赤みを削ってからダブルカラーをするという方法になりますが、
やはりダメージが気になる方もいらっしゃると思うので、その場合は担当の美容師さんと相談してみてください
もしくは理想の髪色に持って行くまでに何度かのヘアカラーに分けて、徐々に理想に近づけて行く方法もオススメです!
そうすればブリーチをしなくてもある程度、赤みを削りアッシュの色味を楽しめるベースに持っていけるので、髪の負担も少なくなります
きれいなアッシュにする配合には◯◯が重要!
ここまでくればきれいなアッシュ系まではあと一歩です( ´ ▽ ` )ノ
ここまでに、赤みを削ってある程度の明るさに髪色を持ってこれたとします。
実はここでアッシュ系ヘアカラーで最も失敗しやすいポイントがです!あります!
髪に最後に残った色素黄色味です!!
先ほども言ったように髪の中には
青→赤→黄の色素があり順に壊れにくくなっていきます。
想像してみてください。最近は街中にも明るい髪の毛の人が増えてきてブリーチをしている人も珍しくなくなってきましたよね
ブリーチをしている人たちは髪が金髪になっています。
あの状態は青の色素が壊れ、赤の色素が壊れても黄色の色素が髪に残っているので金髪に見えているのです
ブリーチを繰り返し行っている人でも髪が真っ白になる人はいません。
それだけ髪の中に残る黄色の色素は壊れづらいのです
では黄色味がどのようにしてヘアカラーの邪魔をするのか?
ここでもう1度
色相環を見てみましょう。
黄色が残っている状態に青の色素を足すと間にあるのは青緑です。
『アッシュにしたかったのに緑っぽくなっちゃった!』
これがアッシュ系ヘアカラーをする時に最もお客様からよく聞く失敗例です
つまり黄色味が残っている状態でアッシュ(青)の色味を入れてしまうことによりベースの色とカラー剤の色が混ざってしまい、緑っぽい濁った仕上がりになってしまうのです。
ではそれを解決するにはどうすればいいのか?
ここで先述した補色の知識を使います。
上図の色相環を見てもらうと、黄色の反対側の色、補色は青紫です
この青紫の色を入れてあげることにより黄色を打ち消してくれます。
アッシュ=青なので、黄色味の残っている髪にはアッシュのカラー剤をベースに紫を入れてあげることにより、きれいなアッシュのヘアカラーの仕上がりになるのです!
失敗しないアッシュ系カラーのオーダー方法
一口にアッシュと言ってもいろいろなヘアカラーがあります。
例えばあなたが黒髪に近い状態で美容室にカラーをしに行ったとします
『こんなイメージの透明感のある仕上がりにしたいなぁ』と思っていたとしましょう。
ここまで読んでくださった方にはそれは無理難題な注文なことはおわかりでしょうが、そういうオーダーをされるお客様はたくさんいらっしゃいます。
これもアッシュな訳です
『茶色じゃん』
とおもったかたもいるでしょうがこれも立派なアッシュです
むしろ暗めの仕上がりの中ではかなりアッシュの色味は表現されているほうです。
お客様の思い描いているアッシュ
と
美容師が思い描いているアッシュ
さらに
現在の髪の状態から表現出来るアッシュ
ここにズレが生じるのでカラーの失敗が起こるのです。
リリアンでは全てのお客様にしっかりとしたカウンセリングを行い、少しでも希望の色味に近づけるために、出来うる限りの事はさせていただきますが、
このカラーを始める前のカウンセリングの時点ですでに
美容師とお客様の間に仕上がりイメージのズレが生まれている。
これがイメージ通りの仕上がりにならないもう1つの要因です。
それではその失敗を防ぐためにはどうすればいいのか?
失敗しないヘアカラーオーダー法その①
簡単な方法は画像を見てイメージを共有することです。
以前は雑誌の切り抜きなどを持ってきてもらうお客様もたくさんいらっしゃいましたが
今はスマホをお持ちのお客様が多いと思うので
自分のいいなと思う画像を複数枚持って行き美容師さんに見せてみましょう
(スマホをお持ちでない方は切り抜きでももちろん大丈夫です)
ここで大事なのは複数枚持っていくことです!
よくあるヘアカラーの画像というのは光の当たり具合などで実際は暗めのヘアカラーなのに明るく見えたり、光が当たりすぎて色がよく見えなくなっていることが多くあります。
なので3〜4枚程度持っていくとその写真の傾向からお客様がどういうイメージになりたいのかも把握しやすいのでイメージのズレという失敗は起きにくくなります
失敗しないヘアカラーオーダー法その②
自分のヘアカラー履歴、ライフスタイルは嫌ではない範囲で伝えるとよいでしょう。
特にヘアカラー履歴はホームカラーや黒染めを1〜2年以内にしているのであればなるべく細かく伝えて欲しいです
例えば
『今は少し明るくしてるけど、就活で黒染めを半年前にした』
『本当は明るくしたいけど、職場が厳しくて明るくできない』
などの情報があると、美容師側からも提案がしやすくなります。
またホームカラー、市販の黒染めなどは髪に色素が残留しやすく今後のカラーに長く影響が出てしまうので、きれいなヘアカラーの難敵です。
もしあなたがヘアカラーをもっと楽しみたいと思っているのであれば、極力行わないようにしましょう
アッシュ系ヘアカラーまとめ
いかがだったでしょうか?
ここまでアッシュ系のヘアカラーを失敗しないようにやるべき注意点をまとめましたが
1番大事なのは自分自身が信頼できる担当美容師を見つけること
髪質は100人いたら100パターンの髪質があります。いくら自分で気をつけていても、美容師側に問題があれば、全て水の泡ですw
狙った色やデザインにするには、ただ理論を勉強して、カラー塗布の練習をすれば出来るようになる訳ではありません。
髪質の状態の見極めや塗布の手順など、しっかりとした技術、知識、経験がなくては出来ないものなのです。
せっかく美容室でヘアカラーをするんだから綺麗に長く楽しめるカラーにしたいですよね。
よろしければ、ぜひリリアンまでご相談ください
あなたの素敵なヘアカラーをお手伝いさせてください
投稿者プロフィール

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2007年 アシスタント時代より、海外セミナーなどに多数参加しコンテスト受賞歴も持つ。
【お家でもサロン帰りの仕上がり】がモットーで、
再現性の高いカット、地毛のような自然な縮毛矯正を得意とし
幅広い年代のお客様から支持されている。
合格率数%のヘアケアマイスターという資格を持ち、いかに髪をダメージさせずに施術するかに熱いこだわりを持つ
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